皆さんこんにちは!!
夏真っ盛りになってきましたね!
今日は、少しディープな話をまとめていきます。
自傷行為についてです。
通信制高校で働くまでは自分とはかけ離れたことだと思っていました。
しかし、中学生、高校生がこんなにも悩んで、自傷行為に走っていることを知って、
少しでもこの現状を知ってもらいたいと思い、書くことを決意しました。
※センシティブな内容なので、読むときはテーマに納得したうえで先に進んでください。
自傷行為の現状って??
皆さんの関係者で自傷行為をしている、もしくはしていたという人はどのくらいいますか??
僕は、現在の通信制高校に勤めるまで、自分の周りには存在しませんでした。(知らなかっただけかも??)
現在の状況として、自傷経験率は「0.4%」くらいです。
100人中4人くらいの割合ですね。
果たして多いのか少ないのか。
また日本に限ったことではなく、海外でも自傷行為というのはあります。
自分の勤めている通信制高校でも一定数います。
年齢層は圧倒的に若年層が多く、調査対象の年齢が上がるにつれ割合は下がっていきます。
これは、現代の何かが若者たちに多大なストレスを与えているということを意味します。
また、若年層はまだ心が未発達であり、うまくストレス対処ができなかったり、思春期から周りの人に相談できず
自分で解決しようとしてしまうことも多くあります。
自傷行為の種類
そもそも自傷行為とは何か?
「自分で自らを傷つける行為」のことです。
自傷行為にはいくつか種類があります。
「リストカット(リスカ)」
手首を刃物で切ること。
「レッグカット(レグカ)」
太ももなどの脚を切ること。
「アームカット(アムカ)」
二の腕などの上腕部を切ること。
「オーバードーズ(OD)」
薬を大量摂取すること。
「抜毛」
自分の髪の毛を自分で抜くこと。
他にも自分の腕をかんだり頭を打ち付けたり、様々なことがありますが、特に「切る」ことに対しては
最初は心臓の遠い部分から、エスカレートしていくと心臓に近い部分を切り始めるといわれています。
なぜ、自傷行為をしてしまう??
僕は「痛い」という感覚にはある程度慣れている自身はありますが、あくまでハプニングで起こる痛みについてはです。
自分で自分を傷つける勇気はありません。
では、なぜマイナスの感情であるはずの「痛み」を自ら望んでしまうのか、なぜしてしまうのかをリアルな声で聞いてきました。
①単純なストレスの発散
ストレスが溜まってしまうと、気付いたらしている。
といった声が非常に多かったです。
自傷行為というのは悩める若者に対しての一種のストレス発散方法なのです。
他ので代用しようとしても、代えがきかないところまで依存している人もいます。
それと併せて「覚えていない、感覚がない」といった声も聞きます。
しているときには感覚や記憶はほとんどなく、気付いたらしている。といった感じです。
②傷への憧れ
単純に、自分のあこがれている人がしているから。
ただ、これも根底には、ただあこがれているからではなく、
ある程度の悩みがあるから、そういった傷を抱えた人たちと繋がり、心酔し、真似してしまう。
ということです。
③心配してほしい。SOS。
これも実際に生徒が語っていました。
自傷行為をしてしまう理由は何か?と聞くと、
大切な人に心配されたいから。と言っていました。(この場合は『好きな人』らしい)
自分の思いを素直に表現できず、つい見えるところに傷跡を残してしまう。
①・②で示した生徒は、良くないことだと思ってしているからなのか、傷跡はアームカバーや長袖で隠しがちですが、
気付いてほしい、心配してほしい、わかってほしい生徒はなるべく見えるようなところに傷を残し、あまり隠そうとはしません。
といった感情から自傷行為をしている若者も多くいます。
④「死にたい」という感情
直接聞いた話で、一番少なかったのがこれです。
「死にたい」「本気で死のうと思った」といった感情からくる自傷行為です。
しかし、少ないといっても一定数、そう思っている人もいます。
また、今はそう思っていなくても、自傷行為をするその瞬間は
「本気で死にたいと考えていた。」という人も存在します。
人の考えは変わるものですし、悩みの度合いなんてものは人によって変わります。
「死にたい」という感情はいつだれが持っても不思議ではないんだと気付きました。
どうしたらいい??
では、実際周りの人、自分の子供が自傷行為をしていたらどうすればいいのか?
とても難しいところですよね・・・
親も大人とはいえ、ほとんどの方が「親初心者」です。
かくいう自分もですが・・・
相談されても受け入れられないこともあると思います。
これに正解はないと、私は考えております。
上でも記したように、理由や悩みの種は人によって違います。
ただ、実際に自分の周りに自傷行為に及んでいるという現状で私が実践していることについて紹介します。
⓵否定をしない・受け入れる
まずは、相談されたときに
「そんなことするな!」といった感じで否定しないということです。
受け入れがたいかもしれないですが、受容するように意識をします。
しないほうがいいというのは、今までの周りの反応を見てすでに気付いている人がほとんどです。
わかっているけどしてしまうのです。
信頼される大人を周りに置けるように、あなた自身が行動することが必要です。
否定されると次から
「もうこの人には相談しない」
「覚悟を決めて相談したのに・・・」
と思われてしまうことが多いです。
「話してくれてありがとう。辛かったんだね。」
と受け入れることが大切です。
②「どうしたらいい?」と尋ねる
実際に相談されても戸惑うことも多いと思います。
そんな時は素直に
「私になにができる?」
「どうしたらいい??」
聞きましょう。
わからないことを憶測で判断して、相手を傷つけてしまうことも少なくありません。
相手からしたら私は何ができるのか。
話を聞くだけでいいのか、一緒に解決策を考えるのか、ストッパーとなってほしいのか、
それを把握しておきましょう。
相手も何か考えがあって相談してくるはずです。
その気持ちを汲み取るために、素直に尋ねることを大切にしましょう。
③別の方法はないのか一緒に考える
受け入れるとは言っても、命にかかわることなのでできる限りしないでほしいということに変わりはないです。
一種のストレス発散方法になっている場合、他に何かストレス発散方法はないのか
一緒に考えていきましょう。
ここで大切なのは、上記のように否定をしないということです。
自傷行為そのものを否定せず、好きなことに気持ちを移せそうかを一緒に考え提案していきましょう。
ただ、ここで提案したにも関わらず、結局自傷行為をする人がほとんどです。
落胆せず、この人は信頼できるという気持ちを持ってもらうことが重要です。
④依存されないように
上記のことで一つ心配な点としては、「依存」です。
自傷行為を行ってしまう性質の一つとして、「依存」しやすい人が多いです。
自傷行為に依存しなくなるのはいいことだとは思いますが、一方で相談に丁寧に乗っていると
その相手に依存する傾向があります。
根本として、依存体質があると、依存しているものがなくなったときに
とてもつらい思いをします。
そうなると自傷行為から離れたとしてもそもそもの解決にはなりません。
相談に真剣に乗る一方で、相手からの「依存」に気を付け、
良い距離感を推し量り行動していきましょう。
まとめ
今回は自傷行為の実態と実際にどうしたらいいかについてまとめてきました。
- 否定をしない
- 「どうしたらいい?」と素直に尋ねる
- 別の方法はないか一緒に考える
- 依存されないように
ただ、以前からの記事にも記載はしておりますが、子どもの対応に正解はないです。
自分で枠を決めてしまうと、今度は自分自身の首を絞めてしまいます。
親も子供も1度目の人生です。
「わからない」が当たり前です。
悩んだときは迷わず、周りの人に相談を。
オッティもいつでも相談に乗ります。
ではまた!
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